想い出の解体工事現場
本実験は、通信業界として次の変革期である5G全盛期に当たり前になるであろう遠隔〇〇というものをみなさんに身近に感じてもらう狙いで、建設機械の自動運転・遠隔操作のソリューションを開発・提供するARAV株式会社の技術を活用し、新しいエンターテインメント体験の試みとして実施されました。本来、建設業界の働き手不足や、仕事環境の改善として期待される最新技術ですが「まるでゲームのように簡単に操作できる」という特徴に注目し、想い出が沢山つまった品物を簡単に、楽しみながら解体できるイベントとして本実験が生まれました。バレンタインの時期に実施し、大きく注目を集めた本実験のレポートを以下にまとめます。
実験概要
2024年2月8日(木)、2月13日(火)、2月14日(水)の3日間、事前予約制でイベントを開催しました。参加者はマイラボ渋谷の会場から、千葉県のテストフィールドに設置された建設重機(ショベルカー)を、スタッフの指導のもと遠隔で操作しました。そして事前にテストフィールドに郵送している想い出の品を、自らの操作で解体しました。
実験結果
全体
3日間の期間中10名の方が参加しました。そのうち男性は4名、女性は6名。年齢は18歳〜39歳(平均26.6歳)でした。
アンケート結果
本実験イベントに参加いただいた方に、想い出解体の感想を伺うべくアンケートを実施しました。(体験後にアンケート用紙による任意回答、有効回答数 10件)
アンケートにて、本イベントの満足感について「とても満足」「満足」「どちらでもない」「不満」「とても不満」の5段階で尋ねたところ、8人(80.0%)が「とても満足」、2人(20.0%)が「満足」と回答しました。評価理由の回答では、『次の一歩のきっかけになったうえに、なにより楽しかった』、『ゲーム感覚で、思ったよりも粉々になった』、『重機を動かす経験は一生で二度となさそうだった』というテーマへの満足感がうかがえました。また「想い出は、解体できたと感じましたか?」という質問については、9名(90.0%)が「できた」(のこり1名は回答なし)という結果でした。
参加者の声
VOICE
解体した思い出の品と、その思い出を教えてください
・卒業式のときにもらった第二ボタンとネームプレート。プリクラやポエムだらけのノート。ペアネックレス。
・元恋人が使わなくなって家に置いていった高校時代の教科書。デートで買った腕時計。
・元恋人にもらったガリレオ温度計
・付き合った日(クリスマス)に元カノからもらった加湿器
・指名していたホストにおろしたお酒(200万円)。お金をかけた分楽しかったが執着があったので、とにかくスッキリしたかった。
etc.
想い出を解体してどんな感情が芽生えたか具体的教えてください
・未練を断ち切れてスッキリしました!
・ふわっとしてます。軽くなりました。
・ずっとこの手でこわしたいと思って捨てられずにいたので、片づいてスッキリした
・次に進めそう、ひきずってた自分とサヨナラできた。
・自分の可能性を感じた(自分でもやれるぞ!ハカイできるぞ!)
・わくわく感、実際触れたことのないものに触っているという興奮!FPSに近い感覚。
ショベルカーによる解体は、自分で捨てることと比べてどのような違いがあると思いましたか
・心理的負担が軽い
・全てはちっぽけな存在だと、最後は全て無になる
・未来が明るいと感じた。日本の技術の高さに感動と、誇りを感じることができた。
・普段できない体験なので、他人にまかせるよりも達成感がある。
・自分で破壊する(自宅などで)と事後処理もあるし、ちょっとむなしい気持ちになりそうだけど、遠隔で体験という形にすることによってゲーム感覚と、後のことはまかせられるという後腐れなさがいいと思います。
・ごみの日に出すのでは終わるその時が見られないので目の前でこわれる方が思い出のふんぎりがつくと思う
・重機を動かしていることそのももの緊張がかなり大きく、破壊している最中は動かすのに精一杯だったが、終わってみると一種の達成感がある。
将来身近にあると嬉しい「遠隔〇〇」を教えてください。
・遠隔介護
・遠隔告白、遠隔恋愛
・遠隔宇宙探索
・遠隔背中かき
・遠隔冠婚葬祭
・遠隔散髪
・遠隔パンチマシーン
コラボレータの声
弊社が提供する自動運転及び遠隔操作ソリューションは、建設業界の法人のお客様にご利用いただいております。今回の企画では、建設機械に不慣れな一般の方々にも体験していただき、普段は伺うことのない貴重なご意見をいただき、大変新鮮で有益でした。ありがとうございました。
ARAV株式会社 代表取締役 白久 レイエス樹
まとめ
今回の実験では、建設重機を遠隔で操作し、楽しく爽快に、未練を断ち切れる新しい体験の形のエンターテインメントを提案することができました。
たくさんの想い出が詰まった品物は、なかなか捨てられないもの。しかし、重機を動かす緊張感や、ゲームに挑む高揚感を取り入れることで、新鮮で達成感のある体験に変えることができました。
実際に体験した方々からも『スッキリした』『後腐れなく解体できて楽しかった』と肯定的な声が多数集まりました。『遠隔〇〇』と称される通信や技術は、物理的な距離をだけでなく、人々の心理的なハードルをも越えていける可能性を示せたと考えます。
メディア掲載
●テレビ
ABEMAPrime『ABEMA NEWSチャンネル』(2024/1/31)
フジテレビ『ノンストップ!』(2024/2/14)
●YouTube
Fischer’s-フィッシャーズ- 『【粉砕】1位以外はショベルカーで破壊される「粘土アート対決」が本気過ぎて大惨事www』(2024/2/24)
●ラジオ
FM802『おはたく』(2024/1/18)
●Webメディア
よろず〜ニュース『バレンタインに元カレの思い出の品をショベルカーで粉砕!映像がド迫力』(2024/1/20)
BUZZFEED『元カレの写真も…! 断ち切りたい思い出をショベルカーで“粉砕”できるイベントが話題に。「最高すぎる」「スカッとした」と4.5万いいね』(2024/1/23)
FNNプライムオンライン『ショベルカーで未練を断ち切る?バレンタインに「想い出の品」を重機で“解体”するイベントを開催…どんな物でもOKか聞いた』(2024/1/25)
まいどなニュース『元彼との想い出、ショベルカーで粉砕!?←しかも自分で操縦して破壊できます「最高すぎる…!」「スカッとしました」』(2024/1/28)
TRILL『「ショベルカーを遠隔操作」「地面には元カレとのアルバム」→渋谷で実施予定の”衝撃のイベント”に4.5万人から反響』(2024/1/30)
PHP研究所『元カレとお揃いのグラスを重機で破壊! 「想い出の解体工事」を体験してみた』(2024/2/9)日経MJ『恋人の贈り物、ショベルカーで破壊 思い出の解体工事』(2024/2/17)